よく読めばわかる手順書では不十分
しっかり読めば理解できる文章は多いと思います。外国語で書かれた文章でない限り、誰しも母国語の文章は理解できるからです。しかしながら、障害対応を前提とした手順書では初動のスピードが大事です。そのため誤解がなく瞬時に理解できる手順書が求められています。
手順書が分かりにくくてミスをしてしまった、ということはあなたもあるのではないでしょうか。手順書のどこが悪くてミスをしたのか考えてみましょう。
今回の事象の場合はどちらのパターンに当てはまるのか?など、あれこれ考えてしまうと対応が遅くなってしまいます。明らかに迷わないための工夫が大事です。そのためには書き方にも工夫が必要です。作り手順書の作り手と同じレベルの方だけが使うのか、それとも全く業務のことが分からない方も使うのかによって書き方が変わってきます。
同じ作業のことを示しているにもかかわらず、手順書と、チェックリストとフロー図で異なる名称が使われていることがありました。業務知識がある人にとっては特に困らないのかもしれません。しかしながら、新しく入ってきた方に対し業務を教える時に非常に困ります。
正規化されているということは、情報のダブリを徹底的に嫌っているということです。確かに情報が冗長的にならないというメリットはあります。逆にいえば、情報がかぶらないように外だしされているので、一つの作業に対してたくさんの手順書が必要になってしまうというデメリットがあります。この状況ではいっそのこと作業を覚えてしまった方が楽です。
例えば、ホームページにおいては人間の目線はZ型に動くと言われています。スマートフォンでは目線はI型に動くと言われています。このような人の目の動きに手順書の書き方を合わせることが大切です。いきなり前の項番に戻ったり、別の箇所に飛んだりすることは避けた方が良いでしょう。もしそれをする場合は、フロー図を一緒につけておくと分かりやすい。
いかがでしたでしょうか。意外に読みにくい手順書って多いと思います。
もしあなたが手順書を作成する立場であるなら、読みにくいなと感じた経験を大事にして手順書作成に活かしてください。