他人の顔色を窺う癖はこうして作られた~主体性を取り戻すために【3】~
中学に入ると塾に通わされました。
そして学校の勉強ができないと酷く叱責されました。
学年2位から8位に落ちたくらいで怒られるんですから、今から考えても理不尽そのものです。
こんなエピソードがありました。
私が通っていた中学校では毎週漢字テストがありました。
この漢字テストでは80点以上が合格です。
学期ごとに全て合格した人は表彰されるという仕組みでした。
私は在籍3年間のほぼ全ての漢字テストで合格していました。
しかしながらたった一度だけ合格点を取り損ねた事があります。
これに対して母はムキになって怒りました。
呆れて言葉も出ないと私に告げました。
確かに進学したい生徒の間では毎週合格点が取るのが当たり前という状況でした。
私は他の分野でも十分な成績を収めていたので、小テストくらいで叱られる理由がわかりませんでした。
しかし、それ以上に無様なのがテスト結果を自分事として客観的に考える事が出来なくなっていたのです。
不合格結果を知った時、一番最初に湧いてきた気持ちは何か?
母に怒られる・・・。
という気持ちでした。
私が勉強する理由は自分の将来の為ではありませんでした。
母を怒らせないためでした。
純粋な学術的な興味などなく、進学校に行かないと怒られるという理由でした。
だからこそ、普段からいい成績をとっていないと怒られました。
このような精神状態では、何か行動を起こすのに主体性を発揮出来ません。
自分のために行動できなくなり、常に他人の顔をうかがうようになります。
常に自分の行動に対し、誰かの許可を求める用になります。
「おっかない上司の下につくと部下が考えることを辞める」というのは良くある話です。
精神的に図太くないと、上司の顔色をうかがうことになるからです。
するとさらに受け身の姿勢になるので、ただでさえ怖い上司を余計に怒らせてしまいます。