うめゆずのお仕事日記~平社員の気持ち~

仕事中に感じたことや、体験談を主に書いていきたいと思います。仕事術といったノウハウよりは経験談が中心になると思います。

○○が指示待ち人間を能動的に変えた!

危機感が人を能動的にさせます。人は目的がないと自分から動こうとはしません。危機感は自分の置かれた状況を脱しようとする最も強い力です。危機感による効果を実感したエピソードがあるので紹介したいと思います。

 

 

危機感が指示待ち人間を能動的に変えたエピソード

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職場のT君の話です。彼は言ったこともできず、コミュニケーションも取れず社会人としての常識も備えていないといった致命的な新入社員でした。T君は新入社員ではありますが、新卒社員ではなく、今まで6年間フリーターをして過ごしていたようです。

以下T君の行動例
・日々の日常業務で分からないことがあっても人に聞かず自己流で実施して失敗
・間違ったことを指摘するとすぐ言い訳をする
・しかも言い訳をしつつ少々逆ギレ気味
・言われていないことに関しては全てに無関心で一切対応しない
・電話が鳴っても取らない
・電話に出ても会話ができない
・電話対応もひたすらオウム返しで、自分から名乗らず相手の名前も聞かない

そのうち、誰もT君を相手にしなくなりました。「君には教えない!」とあからさまにネグレクトする先輩も現れました。つまり、あまりにも日々の業務がこなせないので、放置されるようになったのです。

ある時、そんなT君にも後輩ができました。その後輩がかなり飲み込みのいいタイプで、先輩たちも彼を優先するようになりました。新しい作業を指導するのも後輩が先、T君は後回しでした。

そんな時です。今までT君が起こさなかったアクションを起こしました。それは、自らがやったことない作業について先輩に自分から聞きに行ったのです。今までこのようなことはありませんでした。しかしながら、どうしても飲み込みのいい後輩を優先して指導していたので、その日T君は新しい作業を教えてもらえませんでした。

その翌週また面白いことが起きました。通常、日常業務を行うにあたっては5分前には作業の準備を完了させるという運用方針になっています。まだ一人でできない作業に関しては、作業を行う旨の報告を行い、先輩方に再鑑をしてもらうという方式をとっています。今までの彼は時間になっても動かないという状態でした。単純に先のことを考えていなかったので時間になっても作業ができませんでした。そんな彼が前もって行動をするようになったのです。しかも、報告込みで。その時の作業の前準備も非常に無駄のないもので、作業の手順書を用意し、作業環境も整えてすぐに実行できる状態にしてありました。さらに作業内容に関してもしっかりできているようでした

 

 

まとめ

このエピソードでわかるのは危機感が人の行動を変えたということです。自分より優秀な後輩が現れ、彼に抜かされることへの危機感です。先のことを考えることができなかった彼が、前もって準備をするようになったのは追い越されることによる危機感からだと思われます。なぜなら、自分から能動的に動かないと、作業を後輩にやられてしまいます。作業ができないと自分の能力値を上げることはできません。また、未経験の仕事に関しても自分から先輩にアプローチをかけないと、優秀な後輩に奪われます。こうして、ようやく先輩にコミュニケーションをとるということを始めました。

正直、後輩の有無にかかわらず、初めからこの動きをして欲しいと思いました。おそらく今までは危機感がなかったものと思われます。典型的な指示待ち人間ですべて指示しないと何もできないタイプでした。そのくせ自身のプライドが高く、自分は作業ができていると思っている節がありました。さらに、何か至らないところがあっても言い訳をする癖があったので、成長に歯止めをかけていました。この成長への足枷が外されるきっかけが危機感でした。

 

 

危機感を与えることのリスク

危機感を与えるという状況はリスクを伴います。場合によっては会社を辞めてしまいます。しかしながら、適切に危機感を与えることができるならば成長のきっかけになり得ます。成長できない人は主体的に動けないという特徴があります。危機感は人を能動的にさせます。そのため、危機感を感じる状況をつくり、動き始めるタイミングを待つというのも教育方針としてアリだと思います。もし、本人の心が折れていなければ、状況は好転するはずです。